車載用タイヤパンク修理キット使ってみた


スペアタイヤにかわり近年主流になりつつある車載用パンク修理キット(最近はスペアタイヤを積んでいない車が多い)。

しかし、その使用方法や空気漏れを防ぐ性能についてはあまり知られていません。

また、パンク修理剤はタイヤを劣化させるとの噂も。

そこでパンクしたタイヤでパンク修理剤を使用し効果を検証してみました。

検証開始

右タイヤをパンクさせる。

左タイヤをパンクさせる。

釘が刺さったままの右タイヤ。

釘が刺さったままなので空気の漏れはそれほどない。

釘を抜いた状態の左タイヤ

開いた穴から空気の漏れる音が聞こえる。

左右のタイヤの空気を抜き完全なパンク状態にする。

こちらが車載用パンク修理キット。

修理剤はしっかり振ってから使用

修理剤を注入。

このときバルブコアの脱着等多少の知識が必要。

付属のコンプレッサーでタイヤを膨らませる。

修理剤を注入しタイヤを膨らませた後、走行しタイヤを回転させる必要があるが未登録車使用のためリフトアップしタイヤを空転させる。

修理剤の説明書には5㎞または10分程度走行させると記載されているため、この状態で10分間空走させる。

左タイヤ(釘が抜けた状態)を確認。

空気の漏れは止まったよう。

右タイヤ(釘が刺さったままの状態)を確認。

同様に空気の漏れは無い。

試しに右タイヤの釘を抜いてみる。

穴から白い液体が勢いよく飛び出した。

修理剤は固まっていると思われたので想定外。

【この現象から推測できること及び留意点】

・液体は空気と反応して固まることが推測されるが、液体のすべてが固まるわけではなく液 体の中の一部の成分がタイヤ内で膜を張る。

・釘などが刺さってる場合、修理剤注入後は抜かない。

・修理剤注入後は直ちに走行し注入した修理剤を拡散させる。

後日タイヤを解体して中がどうなっているか調べることに。

タイヤ内部を見てみる

右タイヤ(刺さった釘を抜いて液が噴き出した方)内部。

ボンドが乾いたような膜が張ってると想像したが、べとつかずさらさらな乳液状の液体が付着していた。

左タイヤ(刺した釘をすぐに抜いた方)内部。

予想以上の液体の量。

強い刺激臭。

見た感じでは液体を洗い流し修理をすればタイヤは問題なく使えそう。

タイヤを洗浄。

白い液体は想像以上に水に流されていく。

洗浄後。

ところどころに白い成分が残っており、固まっているように見える。

走行には問題は無さそう。

タイヤを組み直す。

パンク修理跡を確認

空気が漏れてる様子はない。

普通に使えそうだが修理はした方が間違いなさそう。

パンク修理キットを使った感想

・タイヤの裏側は粘着物が付着しているか、固形のものが貼り付いていると想像したけど、綺麗に掃除されてたものなら中古タイヤと変わらない状態。

・パンク修理キットを使うとタイヤが劣化するということは無さそう。

・応急処置として自己責任で使用するぶんには全く問題はない。

・パンク修理剤を使用したタイヤをパンク修理のために店舗に持ってきたお客さんに対して は、安全を担保できないので交換をすすめる。

・修理剤としては優秀な方ではないか。